高城 剛さんが語る航空券の取り方 3つのコツ【2018/11/05更新】

以前より移動コストが安くなったからといっても、まだまだ高価であることには変わりはない。なので、様々な工夫が必要。高城 剛さんは、航空券について様々な工夫をしている。

 

高城さん流 航空券の取り方 コツ1 香港国際空港の利用

香港国際空港を使うと、航空券が安価になるようだ。なぜだろうか? 供給が多いので、その分価格が安くなるのだろうか。

 

今週は、香港にいます。

ここ5-6年ほど、僕が欧州に行く際にもわざわざ乗り換えに使うほど利便性が高まっている(および、航空券が安価な)香港国際空港は、現在、急拡大しています。

2024年に第3滑走路がオープンする予定ですが、それまでに、空港全体の処理能力を高めるため、ショッピングモールや飲食店面積を拡大するほか、空港すぐ西には香港とマカオ、珠海を結ぶ港珠澳大橋に税関がオープン予定で、これにより、陸路でマカオや中国本土まで行くことが可能となります。

数年前に開業した第二ターミナル内には、世界初となる空港内IMAXシアターなどがオープンしており(僕も乗り換え時に頻繁に利用します)、2023年~2027年に、およそ8万平方メートルにも及ぶ商業空間を段階的に完成させる予定で、その中には、インドアのゴーカートのサーキットや学習を中心とした施設「児童天地体験館」を開設する予定です。
こうなると、空港というより複合エンターテイメント施設のようです。

いまでも、7-8時間程度の乗り換えなら「香港なら問題ない」と思ってましたが、今後は、12-3時間程度の乗り換えでも、「香港なら問題ない」と思えるようになるでしょう。
それほど、香港国際空港は「よく出来ている」のです。

 

『高城未来研究所「Future Report」Vol.362/Part1』(2018年5月25日発行)

 

高城さん流 航空券の取り方 コツ2 周遊チケットの利用

那覇から、台湾や香港へのLCCが出ているので、出ていない東京よりもお得ということだろうか? 真意がつかめていない。

今週は、那覇にいます。

これから数週間、ゴールデンウィークの観光シーズンも終わり、のんびりとした那覇を起点にあちこちに出向いてみたいと思っておりますが、よくご質問に、「なぜ、沖縄にいることが多いのですか?」と頂戴します。

これは、第一に僕が南国好き(寒いのが苦手)なのがその理由ですが、近年、那覇は都会化が進み、大型書店から家電量販店まで、困った時にすぐに手がとどくコンパクトシティ化が進んでいることから、暮らしに困らない点も大きいと思います。
ホテル暮らしをしていますと、どの都市に泊まっても宿泊料金はそこまで大きな違いがありませんが、移動すれば確かにコストはかかります。

しかし、僕は那覇行きのチケットを大量に持っているのです。

その理由は、航空券の買い方に秘密があります。
これから旅行シーズンに、世界一周はじめ、あちこち周遊する方も多いと思いますが、もし、東京を起点にニューヨーク、ロンドン、再び東京とまわるチケットと、那覇を起点に、東京、ニューヨーク、ロンドン、東京、再び那覇と戻るチケットが同じ価格なことは、あまり知られていません。
僕に限らず、海外を頻繁に飛び回る人たちは、世界一周チケットを逆回りで二通り購入して、組み合わせながらあちこちに出向く高度なトラベル・テクニックを駆使し、不足した航路はLCCで補いながら、快適かつ移動費のコストダウンに勤しんでいます。
そのひとつのテクニックが、出発地を変えるというものです。

この周遊の起点を出発国の首都ではなく、出発国随一のリゾート地に設定しても、コストは同じです。
しかも、那覇を起点にしても、那覇から東京、東京からニューヨークの間が数ヶ月空いても問題になりません。
一般的なチケットですと、東京は「乗り換え」扱いになりますので、24時間以内に次の便に接続しなければなりませんが、各種周遊チケットであれば、数ヶ月東京滞在後、落ち着きを見計らって次の都市に移動が可能なのです。

仕事の度に、太平洋周遊や世界周遊チケットを買い、その起点と終点を那覇にすれば、時間をみつけて那覇まで出向き、そこから台湾や香港にLCCで一万円代で行くことが可能となります。

つまり、僕は実住所を持ちませんが、飛行機に乗る起点を那覇に設定しているゆえ、沖縄に頻繁に滞在しているのです。

この旅の起点は、那覇に限らず、札幌だろうが鹿児島だろうが、好きな街に設定することが可能です。
以前、本メールマガジンや自著で、安価なチケットの買い方などについてお話し申し上げましたが、一般的にマイルの貯め方をお話しなさる方は多々いらっしゃっても、チケットの買い方についてお話しする方は滅多におりません。
現代の旅路は、ちょっとした工夫があれば、もう少しだけ楽しめるのです。

 

『高城未来研究所「Future Report」Vol.361/Part1』(2018年5月18日発行)

 

高城さん流 航空券の取り方 コツ3 乗り継ぎ便の利用

時期にもよりますが、東京とパリの往復なら、中国経由で5万円以下のフライトがありますよ。
あまりチケット購入になれていないなら、スカイスキャナー(www.skyscanner.jp)を使ってアラートを上手に使って探すのがいいでしょう。
1日違うと、まったく価格が異なるので、ご注意ください。
また「アツいと感じる欧州都市」は、目的やご趣味、そしてシーズンによって異なりますが、音楽ならベルリンとイビサ、政治ならカタルーニャスコットランド、建築ならオランダ、食事ならサンセバスティアンとエミリオロマーニャなどですが、気候ならカナリア諸島が良い時期ですよ!
また、オススメしませんが、朝鮮半島に危機が近づくと、韓国経由欧州行きの便が驚くほど安くなります。
9月には欧州往復2万円代のエアーもありました。
ですので、値段だけでお考えにならず、国際情勢を鑑みながらチケットをご購入ください。
ぜひ、良い旅を。

 

『高城未来研究所「Future Report」Vol.329/Part2』(2017年10月6日発行)

 

2018年10月8日公開

 

以上